〜金の溶解〜

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金というのはとても安定した物質で、よほどのことがなければ反応しない物質だ。金の溶解と聞いて王水を浮かべるのは極めて一般的だが、今回は王水以外のもので金を溶かすことにした。ちなみに、今回使ったのは金箔である。

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ヨードチンキというものを入れると、なんと金が溶けると聞いたので、試験管にヨードチンキをいれることにした。ヨードチンキを金箔の入った試験管に入れた後、よく振りまぜた。

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どうやら、金箔が無いようだ。本来ならここでビタミンCと水を入れることで、ヨードホルムの黒い色素を透明することができたのだが、たまたま近くにビタミンCが無かったので、水を試験管にたくさん入れて薄めた。

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なんと、やはり金泊は溶けていた。王水以外で金が溶けるとは、驚きである。

金が溶ける仕組みはなかなか難しいようだが、金が王水に溶けるのは王水の酸が強いからと言うよりは、王水中に含まれるハロゲンである塩素によって金が溶けているようだ。

 

ヨードホルムには名前から分かるようにハロゲンであるヨウ素が含まれており、ヨードホルムと一緒に含まれている有機溶媒により都合良くヨウ化物イオンがたくさん液中に存在している環境ができたため、溶けたと思われる。

 

ちなみに、金は水銀でも溶かすことができる。この技術は奈良の大仏に金メッキする際に応用されていたとか。

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