〜カタラーゼのはたらきを調べる実験〜

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カタラーゼとは酵素の一種である。用意する物はたくさんの試験管、過酸化水素水(オキシドール)、塩酸、二酸化マンガン、鳥の肝臓である。あとはフラスコとか、ビーカーとかいろいろ。

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これが鳥の肝臓。スーパーで300円くらいで買った。この肝臓にカタラーゼという酵素が含まれている。過酸化水素水くらいのpHの環境に置かれると、カタラーゼは酵素としてはたらきだす。(ちょっと違うかもしれない)

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今回の実験には6本の試験管を用いて、対照実験をした。左から順に試験管にA、B、Cと名前をつけていく。

 

A:過酸化水素水5mlを入れ、そのまま放置したもの

B:Aと同じ状況で、肝臓片を入れたもの

C:Aと同じ状況で、煮沸した肝臓片をいれたもの

D:過酸化水素水3mlと塩酸2ml入れた試験管に、肝臓片をいれたもの

E:Dと同じ状況で、二酸化マンガンを入れたもの

F:Aと同じ状況で、二酸化マンガンを入れたもの

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まずはとりあえず試験管の準備をして、その後写真みたいにして肝臓を煮沸させておく。作業はみんなで分担しないと時間がかかる。

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塩酸は発生する塩化水素がちょっと危険なのでできればドラフト内で試験管に入れると良い。

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過酸化水素水を入れただけのAの試験管はもちろんなにも起こらなかった。しかし、Bの試験管に肝臓片をいれると写真のように酸素が大量に発生した。これがまさしくカタラーゼの力で過酸化水素水を分解して、水と酸素に分けているのだ!!

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これはCの試験管。煮沸した肝臓を入れた様子である。あまり泡が出ていない。これは、加熱することにより、カタラーゼが機能しなくなったのだろう。

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これがDの試験管の結果。塩酸と過酸化水素水の試験管に肝臓片をいれたものである。わずかに泡が発生した。(左)一方二酸化マンガンをくわえたEは大量に泡が出ていた。(右)塩酸を加えた理由はカタラーゼは溶液内のpHの影響を受けるのに対して、二酸化マンガンは溶液中のpHに影響を受けないということを示すため。

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これがFの試験管の結果である。過酸化水素水に二酸化マンガンをいれたもの。大量に泡が出た。また二酸化マンガンを煮沸させてもう一度同じ条件で試験管に入れても、同じように泡が発生した。つまり、二酸化マンガンはカタラーゼとは違い、熱によってはたらきを失わないと言うことがわかった。

結果

A:発生しない

B:大量に泡が発生した。

C:発生しない

D:わずかに泡が発生する

E:大量に泡が発生する

F:大量に発生する

わかったこと

カタラーゼは過酸化水素水を水と酸素に分解する。

酵素は熱によってはたらきを失う。

試験管Aを用意するのは、他の試験管の結果が、肝臓片や二酸化マンガンを加えたによって起こったことだということをはっきりさせるため。

塩酸を入れることによって、酵素はpHによってはたらきに影響を受けることがわかった。

後輩に理屈を説明するのがしんどかった

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